ミニコラム:Grammar in Everyday Life #1: “was” と “is” の違い ― 英語で描く“事実と回想”の境界線

Grammar in Everyday Life

英語版の記事も公開しています(イギリス英語で書いています)。日本語版では伝えきれなかった細かいニュアンスや、英語での言い回しを知りたい方は英語版もぜひご覧ください。👇
Mini Column: Grammar in Everyday Life #1 – “was” vs “is”: Understanding the Boundary Between Facts and Recollections in English


英語を学んでいると、ふと「これって本当にこう使うの?」と迷う瞬間がありますよね。
私自身も、“a” と “the” で迷ったり、“was” と “is” の使い分けで悩んだりすることが今でもあります。

でも、実はこうした小さな違和感こそが、学びのチャンス。

疑問をきっかけに考え、調べ、理解して使ってみる――このサイクルを繰り返すことで、文法は自然に「自分の言葉」になっていきます。

このシリーズ Grammar in Everyday Life では、リアルな英語の中で出会う“疑問”を取り上げ、
実際の使用例に基づいて分かりやすく解説していきます。

テーマ

英語学習者が混乱しやすい “was / is” の使い分け。

前置き

以前リリースした英語記事 **Cambridge CPE Speaking: The One Strategy That Helped Me Pass – Tips for CPE, CAE, FCE & Study Abroad Preparation**の中で、次の一節を紹介しました。

The one piece of advice my CPE teacher gave me…

この文を読んでくださった方の中には、こんな疑問を持った方もいるかもしれません。

🔹「先生が今もご存命なら、‘was’ ではなく ‘is’ では?」
🔹「‘He wasn’t a native speaker’ とあるけど、出身地は不変の事実なのだから ‘isn’t’ では?」

今回のミニコラムでは、この疑問に答える形で「過去形」と「現在形」の使い分けを見ていきます。


例文

The teacher who led it made a lasting impression on me.
He wasn’t a native speaker — he was from continental Europe — but he had passed the CPE with an almost perfect Grade A.

どこがポイント?

過去形が使われている箇所は、He wasn’t a native speaker と He was from continental Europe です。

「今もネイティブであることは変わらないはず」「出身地は変わらないはず」なのに、なぜ過去形?と思う方も多いかもしれません。


なぜ過去形 “was” が使われるのか?

理由:回想の視点だか

この文章は「CPE の準備をしていた頃」という過去の出来事を回想しています。そのため、文全体の「時の視点」は 過去 にあります。

つまり、話者の意識が「あの時」にあるため、事実自体は現在も変わらなくても、過去形を使うのが自然なのです。

出身地やネイティブかどうかは今も変わらなくても、話している視点があくまで過去の出来事にあるため、過去形になります。


現在形 “is / isn’t” を使う場合

一方で、現在の事実や状況を強調したいときには現在形を使います。

The teacher who led my CPE course is from continental Europe.
He continues to teach there.

この場合、焦点は 「今」 にあります。

過去の回想ではなく、読者に現在の事実を伝えたいときに使うのが自然です。


まとめ:視点で選ぶ時制

話の焦点正しい時制例文
過去の回想was / wasn’tHe wasn’t a native speaker. He was from continental Europe.
現在の事実is / isn’tHe is from continental Europe. He continues to teach there.

🔹出身地やネイティブかどうかは今も同じでも、話者視点が過去なら過去形を使う

🔹英語の時制は、文法ルールよりも 話者視点の移動 を意識すると理解しやすくなる


編集後記

編集後記

英語の時制は、「文法的な正しさ」を意識するよりも、**話し手がどの時間を見ているか(=視点)**を意識すると、ぐっと自然に理解できるようになります。

過去の出来事を回想するときは “was”、今の事実を伝えたいときは “is”。

そんな小さな意識の違いが、英語をより自然に感じる第一歩です。


英語版の記事も公開しています(イギリス英語で書いています)。日本語版では伝えきれなかった細かいニュアンスや、英語での言い回しを知りたい方は英語版もぜひご覧ください👇
Mini Column: Grammar in Everyday Life #1 – “was” vs “is”: Understanding the Boundary Between Facts and Recollections in English

シリーズ#2はこちらから 👉
日本語版:ミニコラム:Grammar in Everyday Life #2:do の強調構文 ― “I did go” と “I went” の違い
英語版:ミニコラム:Grammar in Everyday Life #2:do の強調構文 ― “I did go” と “I went” の違い

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